メダカの飼育容器はとっても自由度が高い
メダカの飼育を始めるときや、メダカが繁殖して増えたときなど、飼育容器をどういうものにしようか迷うかと思います。
本記事では初めてメダカを飼う方や、メダカを本格的に飼育したい方に向けて最適な容器の条件やそれぞれの特徴、おすすめの飼育容器を解説いたします。
はじめに、メダカの飼育容器として販売されている水槽やプラケースはたくさん存在しますが、実際は専用の容器でなくてもまったく問題なく飼育することができます。
むしろ何千匹ものメダカを育てているメダカ養殖業者の方々はほとんどの場合、一般的に使用されている熱帯魚やメダカ向けのガラス製の水槽を使用していません。その理由もこの記事で解説します。
これからメダカを飼い始める初心者の方はぜひ飼育容器について知っておいてください。賢く正しく健康的にメダカを育てましょう!
※この記事は約4分で読めます。
メダカの容器に求められる条件は何か?
まず、どんな性質や特徴をもった容器がメダカの飼育や稚魚の育成に最適なのでしょうか?なお、ここで紹介するのはメダカの成魚(大人のメダカ)の飼育と繁殖を想定しています。
メダカ飼育容器の条件:水が漏れないこと
メダカ飼育に使用する容器なら、当然ながら水を入れてもまったく漏れることのない容器を選ぶ必要があります。
本来水を入れることを想定していない容器を使用する場合、水を入れると漏れる場合があります。一度水を満杯まで入れてしばらく置き、水漏れが無いことを確認してからメダカ飼育に使用するようにしましょう。
水が漏れないのは当然として、容器からメダカに有害な物質が漏れないことも重要な条件です。表面の薬品加工やワックスなどが使われていないか、確認できるものであれば念のため確認しましょう。
メダカ飼育容器の条件:水を入れても劣化・変形しない
メダカの飼育用として販売していない容器の場合、ものによっては水を入れると変形する場合があります。最悪の場合破損や漏水の可能性もあります。
トロ船(コンクリートを作る時などに使われる容器)はメダカの飼育容器として昔からよく使われていますが、水を満タンまで入れると横に広がるように変形してしまうものもあったりします。
容器の耐久性が問題ないか、水を入れても大丈夫かどうかはしっかりと確認してから購入するようにしましょう。
メダカ飼育容器の条件:メダカを鑑賞しやすい
メダカを飼育する容器として重要な条件に、メダカを観察しやすいかどうかが挙げられます。
メダカ愛好家の方々がおすすめする容器では鑑賞性はあまり重要視されていないのですが、睡蓮鉢やトロ箱は意外とメダカが鑑賞しにくかったりします。
メダカの飼育用に開発されている水槽や容器は、鯉や金魚のように上から鑑賞する上見(うわみ)や熱帯魚のように横から鑑賞する横見(よこみ)に適したものがあります。
水槽は基本的には横見で鑑賞するための容器です。横見で鑑賞するメリットはメダカのオスメスの区別がつけやすい、健康の異常などの変化を発見しやすい、などがあります。
一方、上見はメダカの柄やヒレの美しさが鑑賞しやすくなっています。日本の観賞魚が金魚や鯉など上見の文化のため、メダカも上見が重視されているようです。
まとめると、水が漏れずに、水を入れても変形・変質せず鑑賞・観察しやすい容器がメダカに適しています。
逆に言えばこの条件を満たしているものであればメダカの飼育をすることがじゅうぶんに可能であると言えます。プラ製のバケツでもメダカは飼育可能です。
初心者におすすめの最強のメダカ飼育容器はガラス水槽
これまで解説した条件を満たしていて、筆者が初心者の方におすすめするメダカ飼育容器は小型のガラス水槽です(12L程度)。
小型のガラス水槽は1,000〜2,000円と安価なうえホームセンターやペットショップ、ネット通販でも手軽に購入できるため入手性が高い飼育容器です。
ガラス水槽をおすすめする理由は3点あります。
- 横から観察できるのでメダカの産卵や病気などの異常に気付きやすく、飼育難易度が下がる
- プラスチック(アクリルやポリエチレン)と比較し傷がつきにくい
- 透明度が高くメダカを観察しやすい
具体的にどんなガラス水槽をおすすめするかは後述します。

アクアリウムでは定番の60cm水槽
なぜ養殖場ではタライのような容器を使っているのか?
InstagramやYoutubeなどでメダカ養殖屋さんの画像を見ていると、イケアのトロファストという商品やホームセンターで販売されているNVボックスという商品、はたまたタライのような容器を使っているのを見たことがあると思います。
これまで説明した条件に当てはまっている感じがしないと思うのですが、なぜプロたちはこのような容器を使っているのでしょうか?
トロ箱や道具箱など、本来はメダカ飼育向けに製造されていない容器には以下のようなメリットがあります。
メダカのプロが使う容器の条件:安価
泥箱や道具箱などは工事現場や各家庭でもよく使われる商品です。
そのため、メダカ飼育の専用に作られているような水槽や専用の飼育容器と比べて非常に安価で販売されています。
価格が安ければたくさんの容器を用意する必要がある場合や飼育容器を整理したい時などに気軽に捨てることができたりするのがメリットです。
メダカのプロが使う容器の条件:入手しやすい
価格の安さとつながるところではありますが、道具箱ならホームセンターや大きめのスーパーなどでへ販売されていることがあります。
めだか専用の容器であれば、入手する方法が限られていたりへ気に入った容器を見つけるのがなかなか難しかったりします。
どこでも手に入る商品だからこそ、メダカ飼育のプロたちは道具箱などを使っているのです。
メダカのプロが使う容器の条件:重ねて保存できて軽い
メダカは季節によって繁殖のため稚魚用の容器が必要であったり、品種改良のために各品種をそれぞれ別の容器で飼育する必要があります。
そのため、重ねて運べる容器はメダカ養殖業者のプロの方々にとっては非常に便利なポイントです。
代表的な飼育容器を紹介
メダカ初心者からプロの養殖業者まで、メダカの飼育に利用されている容器をいくつか紹介します。
透明度と丈夫さで人気のガラス水槽
ガラス水槽はもっともスタンダードで熱帯魚や小動物の飼育にも用いられています。傷がつきにくく透明度を高く保っておけるため、鑑賞用にはぴったりです。
短所は重量が重いことと、プラスチック性に比べてデザインに自由度がない点でしょうか。しかし最近ではおしゃれな形状のガラス水槽もたくさん登場しています。
安価で扱いやすいアクリル容器などのプラケース

昆虫などを飼育するようないわゆるプラケース
プラケースは100均やホームセンターでも手に入れることができます。入手しやすく安価で、軽くて移動しやすいのがポイントです。
一方ですぐに傷がつきやすかったり、石など重いなどを入れるとケースにヒビが入ったり割れたりする危険性があります。
メダカ愛好家に人気のNVボックス
メダカ愛好家やプロの養殖業者さんの間で定番となっている容器が『NVボックス』という道具箱です。
NVボックスはメダカ飼育用に販売されているものではありませんが、安価で丈夫な点、大きさがちょうど良い点、重ねやすい点、黒色なのでメダカの保護色が働く(改良メダカの一部には白い容器で飼育していると色が薄くなってしまうことがあります)点が評価されているようです。
【結論】初心者の方にはガラス水槽がおすすめ
小型のガラス水槽というと選択肢は無数に存在しますが、中でもおすすめは30cm規格水槽です。30cm規格水槽とはおおむね幅30×奥行18×高さ24cmのものを指します。約12リットル入るため、メダカは5~10匹まで程度飼育することができます。
30cm規格水槽ではデザイン的にあまり気に入らないという場合は、飼育水が10リットル以上入るものを選びましょう。
じゅうぶんな広さで観察がしやすく、繁殖も手軽に楽しめるのが小型ガラス水槽の魅力といえるでしょう。
注意点として、水量(水の入る量)が少なすぎるものは選ばないようにしましょう。具体的には、初めてメダカを飼う方には5リットル以上の水槽をおすすめします。
水量が2~3リットルと少ないものをおすすめしない理由は、水量が少ないと水質が安定しないためメダカが調子を崩しやすくなるためです。
2~3リットルの小さな水槽には安価でデザイン性に優れたものがたくさんありますが、初心者の方がこれらを選ぶのはおすすめできません。
10リットル以上の水槽をおすすめする理由も同じく水質の不安定を防ぐためです。
ネット記事やメダカの育成本には『1リットルにつきメダカ1匹が目安』と書いてあるものが多いですが、今の改良メダカの飼育には当てはまらないように感じます。できるだけゆとりを持って、2リットルにつき1匹程度の飼育をおすすめします。
